テルコさんの夢を叶えたい!~大好きな藤本憲明選手に、故郷鹿児島へ会いに行きたい~
グループホームオリンピア兵庫(兵庫県神戸市)に暮らすテルコさん(松本照子さん)は、認知症を抱えながらも、推しを応援する情熱を通じて毎日を生き生きと過ごしています。Be supporters!という活動で、彼女はヴィッセル神戸の藤本憲明選手(愛称:のりくん)を応援するようになり、その存在が彼女にとって生きがいとなりました。
しかし、のりくんが鹿児島ユナイテッドFCへ移籍することが発表され、応援できる機会が減ることを職員たちは心配していました。ところが、テルコさんは笑顔で「鹿児島はいいところやで~」と言ったのです。そう、鹿児島はテルコさんの生まれ故郷だったのです。
テルコさんの夢、それは「生まれ故郷の鹿児島で、のりくんを応援すること」です。私たちは、この夢を叶えるために「テルコさんの夢を叶えるプロジェクト」を立ち上げました!
ストーリー
テルコさんと藤本憲明選手、出会いの始まり
グループホームオリンピア兵庫(兵庫県神戸市)に暮らすテルコさん(松本照子さん)。ある穏やかな午後、テルコさんが初めてBe supporters!の活動に参加しました。Be supporters!は、サントリーウェルネスが主催し、高齢者や介護施設の入居者がJリーグクラブのサポーターとなって、選手やチームを応援することを通じて社会とのつながりを深める取り組みです。高齢者が「支えられる側」から「支える側」に立ち、サッカーを通じて生きがいや楽しみを見つけられるという趣旨が込められています。 テルコさんが参加したのは、「推しの選手を選ぼう」という楽しいプログラムでした。並べられた選手たちの写真を前にして、迷うことなく手に取ったのが、当時ヴィッセル神戸に所属していた藤本憲明選手の写真。「のりく~ん、ほんまかわいい!」と微笑みながら言ったその瞬間から、テルコさんの素敵な「推し活」は始まりました!
一つの出会いから毎日が輝く喜びへ
認知症を患い、時折気分が沈む日もあるテルコさんですが、そんな時も藤本選手の写真を見ると「のりく~ん!」と嬉しそうに声を上げ、自然と笑顔が広がります。テルコさんにとって、のりくんの存在はただのサッカー選手以上のものでした。彼の笑顔やプレーを見るたびに、テルコさん自身の心も活気づき、まるで昔の自分を思い出すような気持ちになったのです。 この日をきっかけに、テルコさんはBeサポ!を通じて、藤本選手との特別なつながりを感じるようになり、毎日の生活に新たな喜びが加わっていきました。
のりくんとの交流 – SNSでのつながり
テルコさんの熱い応援は、次第にSNSを通じて藤本憲明選手(のりくん)本人にも届きました。投稿したテルコさんの応援メッセージに対して、のりくんから「テルコー」といった返信が寄せられるようになり、その瞬間、テルコさんの笑顔は輝きを増しました。まるで夢のようなやり取りに、テルコさんの「推し活」はますます盛り上がり、日常の活力となりました。
のりくんの移籍と感謝の横断幕
その後、のりくんが鹿児島ユナイテッドFCへ移籍することが発表されました。ヴィッセル神戸での最後の試合が近づく中、ファンの皆で感謝の気持ちを込めた横断幕を作ることになり、テルコさんもその一員として参加しました。彼女は、のりくんへの思いをメッセージとして横断幕に綴り、その瞬間もまた、テルコさんにとって特別な出来事となりました。
のりくんの移籍先はテルコさんの故郷・鹿児島
藤本憲明選手の移籍先が鹿児島ユナイテッドFCに決まった時、施設の職員たちは、テルコさんが寂しい思いをするのではないかと心配していました。のりくんが遠くへ行ってしまうことで、応援できる機会が減ってしまうのではないかという不安があったのです。 しかし、そんな職員たちの心配をよそに、テルコさんは明るく「鹿児島はいいとこやで~」と微笑みながら話しました。そう、鹿児島はテルコさんの生まれ故郷だったのです。藤本選手が自身の故郷に移籍することを知り、テルコさんはますます親近感を抱くようになりました。鹿児島という地に、新たな夢が広がるとともに、遠く離れていてもテルコさんの応援は続くのだという強い気持ちが生まれました。
夢の現実に向けて – 鹿児島でのりくんを応援したい!
藤本憲明選手が鹿児島ユナイテッドFCに移籍してからも、テルコさんとの交流は続いていました。SNSでのやり取りだけではなく、藤本選手からは鹿児島ユナイテッドFCのグッズや、直筆のメッセージも送られてきました。特にJ2リーグへの昇格が決まった際には、感動的な直筆のメッセージがテルコさんの元に届き、彼女の喜びはひとしおでした。
テルコさんは、鹿児島ユナイテッドのユニフォームを手に入れ、神戸からも変わらぬ熱い声援を送り続けました。大好きなのりくんからの温かいメッセージやグッズが届くたびに、彼女の笑顔はさらに輝き、彼を応援することが生きがいとなっていきました。
生まれ故郷である鹿児島で活躍するのりくんを応援しに行くこと。それは、ただの夢ではなく、テルコさんにとって強いご縁を感じさせる運命のようなものでした。この夢が、テルコさんの毎日の希望となり、遠く離れた地からでも彼女の心を鹿児島に向けさせ、のりくんを応援することへの想いを一層強くしていきました。